【心療内科の受診でわかったことは?】うつ病・PTSDの急性期へ⑥

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心療内科の受診理由は?

夏休み初日の2014年7月19日(土曜日)、オットと息子の3人で心療内科を受診しました。

病院へ連れて行こうと決めたのは、2回目のXデー当日。

行き渋りや不登校への恐怖から「とにかく何とかしたい」という衝動に駆られ、ネットで息子を診てもらえる病院を探しました。

心療内科を選んだ理由については、

でも触れていますが、とにかく「早い段階で受診ができること=予約がとりやすいこと」を最優先して病院を探しました。

他にも受診した心療内科を選んだ理由は

  • 医師が1人ではなく、複数名体制(比較的、診療時間を長く確保してくれる可能性が高まる)
  • 女医がいる(息子が話しやすいのでは?と感じた)
  • 最寄り駅から2〜3駅離れている(知っている人に会わない)
  • ホームページの案内がしっかりしている(事前にどんな診療をしている病院かわかりやすい)
  • 問診票が事前にダウンロードできる(事前に相談内容をまとめておける)

といったものです。

身体の具合が悪いわけじゃないのに、子どもを病院に連れて行くのは抵抗もある。

しかも本人にも、心の病気で病院に行くのだと察してほしくない。

そんな思いもあって、「土曜日はパパと3人でショッピングセンターに行くついでに、ちょっと病院に寄ってもいい?」というふうに息子に伝えました。

「○○が疲れているみたいだから、プロの先生に相談して、どうしたらいいのかアドバイスしてもらうだけだからね」と。

息子はとくに抵抗する様子もなく、静かにうなずいて、受診当日を迎えました。

医師からの通告は「通塾の中止」「徹底的な休息」

受診した心療内科では、「最初に母親の私だけが先生に説明をして、その後、息子も一緒に加わって診察をしてもらえないか?」と伝えたところ、快諾してもらうことができました。

息子にはあまり聞かせたくない「学校への行き渋り」や「不登校」への不安について、先生に伝えておきたかっことが1番です。

担当の先生は、こちらが希望したわけではありませんでしたが、男の院長先生ではなく、若い女性の先生になりました。

心療内科の診察内容やハチコの考えについては、また別の記事に詳しく書こうと思っています。
メリットもデメリットもいろいろ感じました。

ただ、後から振り返ると、フレキシブルに患者のニーズに応えてくれた点、想定したよりも診察時間を長くとってくださったことには感謝しています。

事前にダウンロードした問診票には、「これまでの経緯」や「相談したい内容」についてかなり詳しい内容を書いていったので、私からの説明は補足だけにして、とにかく息子と先生が話せる時間を多くとれるように気を配りました。

先生と私の診察時間、家族全員の診察時間を経て、先生と息子の2人だけの時間を経て、最後にもう1度私だけ診察室に残り、先生からの見解を伝えられました。

先生

息子さんは、ご両親の過干渉や勉強の負担などが原因で、重度のストレス反応を起こしていると考えられます。

ハチコ

私たちとしては、息子が望んでいることだけを応援していたつもりでしたが…

先生

息子さんは、ご両親の前では「勉強が大好き」「塾をやめたくない」と答えていましたが、私と2人だけで話をした時には「塾をやめる」と素直に応じ、真逆の対応が印象的でした。

ハチコ

私たちの前では、ウソをついているということでしょうか?

先生

息子さんはどこかで、「ご両親が勉強をしている時の自分だけを愛している」と感じているのかもしれません。

ハチコ

この先、どうしたら、元の息子に戻れるのでしょうか。
もう戻れないのでしょうか?

先生

とにかく、ご両親から息子さんに何かを強いることはしないでください。
息子さんを自由にして、塾も勉強もすべて辞め、十分な休養をとるようにしてください

ハチコ

息子は、夏休み明けから不登校になる可能性が高いでしょうか?

先生

それは十分にありえることだと思います。


息子が「勉強が好き」「塾をやめたくない!」と言ってるのは、本心からではない

親が「そうしてほしい」と思っているから、勉強をしかたなくしている


ショックというか、親としてこれまで一生懸命やってきたことを全否定されたような、悲しく、恥ずかしい思いが襲ってきたのを覚えています。

この受診を機に、私たちは「息子に塾を休ませる」のではなく、「息子に塾を辞めさせる」ことを決心しました。

心療内科の初診に思うこととは?

結論から言うと、心療内科の初診においては、行ってよかったと感じることはなかったです。

診断内容やアドバイスも、こちらがある程度想定していた範囲のものでしたし、心が軽くなるような言葉もなかったので。

また、医師が若い女性だったこともあり、私たち家族の苦しい状況への共感や、不安を感じている患者への思いやりにも少し欠けているところがあったように思います。

ただ、第三者である専門の医師に、息子が普通の状態ではないことを確認してもらったことで、もう何か大きく変えなくてはいけない状況にまでなってしまっているということは、再認識できました。

そして、息子が苦しんでいる原因が親の関わり方や育て方にあことも指摘され、やっぱりそうなんだと納得もできました。

この先も医療機関を受診することで、直接的に息子自身の症状や心の状態がよくなることはないのですが、とにかく親自身が自分の気持ちを整理したり、立ち位置を正確に理解することで、明確に対処していくことができるという意味においては役に立つと考えています。

心療内科では、抗不安薬などの投薬も選択肢にあることは説明されました。

しかし、子どもへの投薬にあまりよい印象を持っていなかったハチコは、この時点では抗不安薬の投薬は断ります。

代わりに息子が気分が落ち着かない時のプラシーボ効果になればと、漢方薬を処方してもらい、初めての心療内科の診察は終わりました。

ハチコ

先生のおっしゃるとおり、今日から塾も勉強もさせずに十分に休ませる

たっぷり休ませてあげれば、夏休みが終わった時にまた元通りの生活に戻れるかもしれない

学校にも行かないで、好きなことをして遊ばせてあげれば、息子の状態も回復していくかもしれない。


そんな私の期待は、このあとすぐに訪れる3回目のXデーで、全て打ち崩されてしまうのです。

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