ハチコの逆転子育て術③「子どもを知る!(心と発達)」<受験編>|受験に不向きな特性

息子が「うつ病・PTSD」を発症するまでのことはこちら  ↓

「ハチコの逆転子育て術」とは?

毒親であった自分自身の過干渉と教育虐待で、息子が重度のストレス障害によるうつ病とPTSDを発症した小学4年生の夏。
登校しぶり・勉強の拒否反応・癇癪やパニック・無気力状態が続き時には暴力をふるうことも。

このままでは不登校で学校へ行けないどころか、一生ひきこもりになる

そんな先の見えない絶望の中でゼロから始めた「育て直し」によって、息子は元気になりました
息子の心と体の健康を取り戻すためにやってきたことの全てを、ありのままに綴ります!

目次

中学受験の勉強は苦痛の嵐?|間違いだらけの塾選び

検査結果を踏まえて振り返ると、中学受験準備をスタートさせてからの息子の生活は、まさに息子にとって「苦痛の嵐」だったこともわかります。

息子の中学受験を見据えて選んだ塾は、大手の中でも宿題やテストが多いことで有名なS塾。

息子の宿題や課題については、息子が自発的にやることがなく、必ず「やりなさい」と声掛けをして、やり遂げることを見届けるなどの過干渉をしていたハチコは、息子が自分自身の力で宿題を終えることができないことに、愚かにもあまり気付いていませんでした。

<中学受験で「処理速度が低い」息子にとって苦痛だったこと>

・学校の宿題を毎日やること(漢字のかきとりや計算など)

・算数の基礎ドリルを毎朝やること


・国語・算数・理科・社会の4教科の膨大な課題を毎週仕上げること


・毎週行われるテストの勉強をすること(暗記)


・ハチコの計画表どおりに物事をすすめていくように決められていたこと


・ハチコから毎日「適当でいいから要領よく早くやれ!」と言われていたこと

S塾では、課題やテスト勉強をやってくることを大前提としていました。

そして、クラスのみんなが当たり前のように課題やテスト勉強をこなしてきていて、その状況の中で、息子自身はどんなに苦しくてもサボったり、やっていかないという選択肢はありませんでした。

さらに、ハチコという毒親の猛烈なサポートとコントロールが加わり、これでは心と体が壊れないわけはないのです。

塾選びも完全に間違い、うつ病やPTSDを発症するほどに、息子をさらに追い込むことになりました。


本来、こうした発達の凸凹がある場合には、面倒見のよい私立の中高一貫校が向いているとよく言われます。

けれど、心と体に深い傷を負い、エネルギーが完全に消失した息子に対して、中学受験を再開することはありませんでした

中学受験を見送ることには、かなり抵抗がありましたが、息子のケース(中学受験の勉強の最中にうつ病・PTSDを発症してしまった)では、これでよかったと考えています。

中学受験をスタートする前にこのことがわかっていれば…
そして、ハチコが毒親としての自分の過ちに気付いていれば…

これなら、息子がうつ病とPTSDを発症しなかった??

・中学受験の準備を始める時期を「3年3学期」に拘らずに、5年生、6年生などギリギリでスタート

・中学受験をする一般的な成功事例やペースを気にせず、息子の意志を尊重して、本人のペースを守る


・集団塾ではなく、息子の特性を理解する個別指導塾で面倒をみてもらう


・息子にこなせるボリュームに合わせた勉強量で合格できる学校を探す

ハチコ

息子が心と体を壊してしまう前に、これさえできていれば...

中学受験でうつ病やPTSDを発症させることなんてなかったのに…
どうして、こんな簡単なことに気づけなかったのでしょうか。

発達グレーなのに公立進学で大丈夫?

全体をとおして一番心配だったのは、やはり高校受験での評定(学校の普段の成績)です。

大学受験では、評定の影響が少ない一般入試などを中心に選べばよかったのですが、高校受験ではそうはいかないですよね。

家では勉強が思うようにできないという後遺症は長期的に残ってしまった息子。

どうしたものかと焦りはありましたが、とにかく本人の意志に任せて「評定!評定!」とは言わずに見守り続けました。

その結果、まわりの様子をみて、本人が評定の重要さに気が付いた時に、自分で工夫をして、授業中(いいの?)や、学校の休み時間に宿題や提出課題を済ませるようになりました。

また、息子が最も苦手とする「手を上げて積極的に質問をする」というようなことも、評定のためには必要だと自分で考え、やるようにしていたようです。

そして、まわりが小学校高学年や中学1年から塾に通うなか、通塾は中学3年生までじっと我慢。

中学3年では、息子の特性に対応してくれる個別指導塾を探し、お金はかなりもったいないのですが、塾で宿題や定期テスト対策の見守り(教えてもらうわけではなく見張り…)をしてもらうことで、なんとか評定問題をクリア。

たまたま、息子が行きたいと言い出した高校が、比較的、評定の影響が少ない(配分が少ない)学校だったので、その点ではラッキーでした。

ただ、過干渉にならない程度にサポートをする、という加減がほんと〜に難しい。

なるべく干渉してると思われないように気をつけたつもりですが、やっぱり普通のご家庭よりは親のサポートが多くなってしまった気がします… 。

元毒親にはつらすぎる!子供の特性を考慮した受験サポート

とにもかくにも、ハチコは中学受験の大きな失敗と息子の特性を踏まえて、高校受験と大学受験の時には、親としてのサポートを行う際に、以下のことを徹底しました。

ハチコが失敗しないために実践した受験サポート

・受験の結果を考えずに、息子の心と体の健康を第一に考えてサポートをする(あたりまえ!)

・まわりの動きに合わせて受験勉強をスタートさせようとしない(焦らない!)

・本格的に受験勉強に励む期間をできるだけ短くする(動き出すま待つ!つらい!)

・まわりと同じペースで進まなくてはいけない集団塾は避ける(行きたがらないけど…)

・息子の特性を理解してくれる個別指導の塾を探して、特別な対応をお願いする(評定のために高校受験では必須!)

・勉強の進捗状況や試験勉強などについて絶対にせかさずに見守る(つらい!キツい!)

今思えば、人間ができていない元毒親のハチコがこれらを実践するのは至難のワザ…

見守る側としては、もんのすごいストレスでした。

ただ、紆余曲折はありましたが、息子の場合には、このサポートを徹底することで、高校受験も大学受験もなんとか志望校に合格することができました。

成績うんぬんよりも、まずは土俵に立てるためのエネルギーの温存。

それができなかったら、中学受験の時と同じようにドロップアウト。

なので、この方法で進めていくしかたなかったのですが、、。

やっぱり、元毒親にはハードルの高い試練の連続でした。


ハチコ

受験対策については、また、別の記事でも詳しくお伝えしていきたいと思います!

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