過干渉と教育虐待で息子がうつ病・PTSDに
過干渉による「やさしい虐待」と「教育虐待」を繰り返し、一人息子の心と体を壊してしまった元・毒親のしくじりママ、ハチコと申します。
同じ歳のオットと息子の3人で、神奈川県で暮らすアラフィフです
生まれた時から「おとなしくていい子」だった息子は、中学受験を目指していた小4の夏に、重度のうつ病とPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症しました。
家では文字も書けず、本も読めなくなり、「学校への行き渋り(不登校症状)」「暴力」「暴言」「癇癪(かんしゃく)」「異常行動」「ゲーム依存」「体調異変」など、次々と負の連鎖を引き起こしていくことになり、地獄のような苦しい日々がはじまります。
それまでの平穏な生活が一変し、息子の体調を元に戻すことだけを考えて、取り乱しながらあちこちに相談したり、何が起こったのか、どうしたらいいのかを調べる毎日。
その中で、息子を壊したのはほかならぬ「自分自身」であるということ、そして、自分が「毒親」であったことを知ったのです。
自分で壊したから、自分にしか直せない
医療機関にかかったり、あらゆる手段を尽くす中、誰かに相談しても楽観視されたり、強く否定されたり。
一生懸命説明をして訴えても、私たち親子の状況を本当に理解してくれる人は誰一人いない。
まわりからのせっかくのアドバイスも「何かが違う」「そんなのできない」と受け入れられないと思う孤独な日々が続きました。
そして、落胆の中で気が付いたこと。それは…
自分が壊した息子は、自分でしか直せない…
自分のことも息子のことも、1番わかっているのは自分。
自分が学んで、自分が実践していかなくては、この状況から脱することはできない。
そう悟った私は、「毒親である自分自身が更正して変わること」「ゼロから徹底的に育児をやり直すこと」を心に誓い、毎日の生活の中で徹底的な「育て直し」を進めていきました。
失敗から学んだ、しくじりママだからこその「子育て術」
息子のために自分ができることを根気よく繰り返していく中で、息子の状態は少しずつ少しずつ回復していき、私自身も徐々に新しい価値観で息子に接することができるようになっていきます。
ただ、産まれてから10年間、「毒親」に育てられた代償は、生やさしいものではなかったようです。
元気になってきても、息子には、しつこく揺り戻しや後遺症のような傾向が残り、落ち込むこともうまくいかないこともいっぱいありました。
そして、私自身も、おそらく何十年もかけて染みついた「毒親」の性質は、そう簡単には解毒できるものではなく。
「自分が毒親に戻っていないか?」と常に自問自答を繰り返しているにも関わらず、気がつくと「あ、今毒親に戻ってた…」と自分で自分が嫌になることの連続。
それでもなんとか踏ん張れたのは、「もう絶対に二度と息子を壊したくない」という思いと、同じ境遇にいる方たちの手記を読んだり、心理学の本を読んだりしながら、さまざまなことを試して実践してきたことが大きいかと思います。
「育て直し」は、時間はかかっても必ず結果に結びつく。
そう実感した私は、とにかくよいと思うことを全て吸収し、ムダになってもかまわないと、息子に降り注いでいったように思います。
とにかく、根気よく、辛抱強く。
かといって、過干渉にならないように、前にですぎずに、息子の意見を尊重して。
こんなことしていても意味がないかも、と迷いながらも、もがいてもがいて。
心から笑えることも多くなってきて。
また、別なことで悩むこともあったり。
そんな中で、失敗したからこそわかる自分なりの新しい子育て術のようなものも見えてきたのかもしれません。
紆余曲折の末、独自のサポートで早慶理大に合格
思春期の息子との距離感を考えながらも、自分にできる最適なことを考えて息子のサポートをしてきたなかで、紆余曲折ありましたが、高校受験を乗り越え、そして大学受験では早慶理大へ合格することができました。
一時は、文字も書けず、本も読めなくなるほどの重いうつ病とPTSDを患った息子は、この春、無事に大学生になり、新生活もじつにパワフルに元気に過ごしています。
そして、そんな息子の姿を見て、やっと、私自身が「自分たち親子に起こったことをしっかり振り返ってみよう」「自分の犯した過ちを文字におこして考えてみよう」という気持ちになりました。
辛くて見たくないと思っていた「子育て日記」などのたくさんの記録や事実とも向き合いたいと思ったのです。
新たな学びと共にブログをスタート!
そして、今回ブログで記事を書くにあたり、専門的な観点からも「毒親としての失敗」や自分が行った「育て直し」について検証をしてみたいという気持ちもあり、「チャイルドコーチングマイスター」と「メンタルヘルス・スペシャリスト」の認定資格を取得。
自分の育児の欠点がどこにあったのか。
本当はどうすればよかったのか。
息子が元気になった要因はなにか。
といった、ずっと抱えてきたモヤモヤについても、資格を取得する上で培った知識を踏まえて、綴っていくつもりです。
同じように子育てに悩み、なんとかしようと頑張っているすべての方への「敬意」と「エール」の気持ちをこめて。
子どもを心の病気に追い込んでしまった「しくじりママ」ですが…
僭越(せんえつ)ながら、ブログはじめます。
とにかく、ありのまま!をお伝えできるように、心がけていきます